お風呂の給湯器の種類とは?
お風呂の給湯器の種類とは?選び方や機能、価格相場までご紹介!
給湯器の種類は、出湯するだけの給湯器や、お風呂を沸かすための充実した機能が付いた給湯器などがあり、ご家庭のライフスタイルに合わせて選べるように多くの機種がラインナップされています。
中でもお風呂の機能を充実させた給湯器は、売れ筋商品で根強い人気があります。
今回は、お風呂で使用する給湯器の種類や機能、そして価格相場まで余すことなくお伝えしていきます。
給湯器の種類とは
給湯器の種類は、主に機能によって以下の5種類に分けられます。
①給湯専用給湯器
②高温水供給式給湯器
③ガスふろ給湯器
④給湯暖房熱源機
⑤バランス型ふろ釜
5種類の中でも、多機能過ぎず、必要なお風呂の機能が充実している「ガスふろ給湯器」は、給湯器全体の約4割強の普及率で、給湯器の種類の中で最も普及しているタイプです。
各給湯器の機能について詳しくは、後述の「給湯器の種類と機能」でお伝えします。
給湯器の選び方
給湯器の選び方は、まず以下の4つのポイントを抑える必要があります。
①給湯器の設置タイプ
②給湯器の種類と機能
③給湯能力
④省エネ性
給湯器の交換は、基本的に現状設置されている給湯器と同じ設置タイプや種類のものを選びます。
?その主な理由は、設置タイプを変更した場合、設置にあたって諸条件を満足している必要があること、また、種類を変更した場合、現状の設備等を変更する可能性が高く、追加費用がかかることなどが挙げられるからです。
?その中でご家庭の環境に合った給湯能力や機能、そして経済性を追求していくことが一般的な選び方です。</p
ポイント①給湯器の設置タイプ
給湯器は、戸建てや集合住宅(アパート・マンション)などの住宅様式により、大きく分けて屋内設置タイプと屋外設置タイプの2種類があります。
特に、マンションやアパートなどの賃貸や分譲住宅では、物件の管理規約や設置スペース、燃焼排ガスの排気方法によって、設置タイプが限定される場合があるため、注意が必要です。
屋外設置タイプ
屋外設置タイプは、更に「壁掛け」「屋外据置」「PS設置」の3タイプに分けられます。
■壁掛け
給湯器を建物の外壁に設置するタイプです。
■据え置き
給湯器を建物の外壁に沿って地面に据え置きするタイプです。
更に屋外据置タイプは、浴槽の穴が1つの「据置タイプ」と浴槽の穴が2つの「浴槽隣接タイプ」の2種類のタイプがあります。
2つ穴の浴槽隣接タイプは機種が少ないため、現在主流の1つ穴の据置タイプへ交換することも可能です。
■PS設置
給湯器を玄関脇のパイプスペース(パイプシャフト)内に設置するタイプです。
この設置方法は、主にマンションやアパートなどの集合住宅で採用されています。
マンションの管理規約等により、設置に関する制約が設けられているケースがあり、現状の設置環境に合った同じタイプの給湯器を選択することが一般的です。
屋内設置タイプ
屋内設置タイプは、「壁掛け」「屋内据置」の2タイプに分けられます。
■壁掛け
給湯器を室内の壁に設置するタイプです。
屋内壁掛けタイプの給湯器は、「上方排気式(FE)」「上方給排気式(FF)」「後方給排気式(FF)」の3タイプの給排気方法があり、それぞれ給気と排気方法に違いがあります。
そのため、現在設置されている方式と同様のタイプを選ぶ必要があります。
??上方排気式:
屋内の空気で燃焼し、燃焼排ガスのみ排気筒を通じて動力を利用して強制的に排気をおこないます。
??上方給排気式/後方給排気式:
燃焼用の空気を専用の給気筒を通じて屋外から吸引、燃焼排ガスも排気筒を通じて屋外に排出します。また、動力を利用して強制的に給排気をおこないます。
■据え置き
ガス風呂釜(バランス釜)と呼ばれる給湯器を浴室内に設置するタイプです。
ポイント②給湯器の種類と機能
給湯器は、給湯器メーカー毎に外見上の見た目や、給湯器本来の性能に大きな違いをもたない機器ですが、設置環境や家族構成、エコの観点などにより、多くの種類の機種がラインナップされています。
給湯器の種類や機能の選び方は、ライフスタイルに合わせた選択がおすすめです。
ライフスタイルに合わせた選択とは、例えば家族人数の変化やコスト削減を目論んだ選び方のことを指します。詳しくは「ライフスタイルの変化で交換する実例」をご覧ください。
給湯専用
お湯を供給するだけのシンプルな機能の給湯器で、キッチンやシャワーなどの給湯が可能です。
お風呂にお湯を溜めることや溜めたお湯が冷めた場合は、シャワーや水栓からお湯を足して注ぐ形となります。そのため湯量が増加します。
高温水供給式
給湯機能に浴槽の自動湯はりとおいだき(高温水の注湯)機能を備えた給湯器です。
自動的に浴槽にお湯を張り、浴槽のお湯がぬるくなった場合に、約80℃の高温水を供給するため、おいだきのような気分を味わうことができます。
高温水の供給によって、お湯の量は増加しますが、常に保温しない分、ガスの消費を抑えることができます。
ガスふろ給湯器
給湯機能に浴槽の自動湯はりや循環式おいだき・保温機能などお風呂の機能が充実している給湯器です。
お風呂の機能には「オート」と「フルオート」の2種類があり、それぞれの機能に違いがあります。特にフルオートは、全自動でお湯はりや保温、配管の掃除まで全てお任せできる機能で大変便利です。各機能の詳細は後述の「給湯器の機能」で解説します。
給湯暖房熱源機
給湯機能に浴槽の自動湯はりやおいだき、そして暖房機能を備えた給湯器で、1台で家全体が暖められるように複数の機能を有しています。
熱源機の機能は以下の機能を有する3つのタイプに分けられます。
■給湯+ふろ(オートまたはフルオート)+暖房の機能があるもの
■給湯+暖房の機能があるもの
■暖房機能のみ
暖房機能は、床暖房や温水ルームヒーター、浴室暖房乾燥機、パネルヒーターなど温水を循環させて室内を暖める端末機に対応しています。
バランス型ふろ釜
シャワーが一体となり給湯機能においだきを備えているふろ釜です。一部では給湯機能のない、おいだき専用のふろ釜があります。
浴槽に隣接して設置するタイプで、主に公営住宅向けとして設置されることが一般的です。
燃焼時の給気と排気のバランスがとれていることから「バランス型」と呼ばれています。
??豆知識
バランス型のふろ釜は、浴槽のスペースを制限して設置(小さめの浴槽しか設置ができない)されているため、主にリフォームのタイミングで、広い浴槽へ交換すると同時に壁貫通型給湯器へ交換するケースが増加しています。
給湯器の機能
給湯器の機能には「フルオート」と「オート」の2種類があります。
この機能は、ふろ給湯器と給湯暖房用熱源機に搭載されているお風呂に関する機能です。
フルオートとオートの主な機能や違いについては以下の通りです。
機能比較 |
||||
自動湯張り |
自動おいだき | 自動保温 | 自動足し湯 | |
フルオート | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
オート | 〇 | 〇 | 〇 | × |
機能比較 |
||||
おいだき配管 自動洗浄 |
自動沸きあげ |
残り湯の沸かしなおし |
||
フルオート | 〇 | 〇 | 〇※1 | |
オート | × | × | △※2 |
※1 設定水位まで湯量を自動調整します
※2 湯量にばらつきあり
フルオートとオートの機能の違いは表の通りですが、実際に使用すると給湯器の機能の違いはそれほど感じることはありません。また本体価格は、フルオートが高い傾向にあります。
両機能の大きな違いは、おいだき配管の自動洗浄の有無であり、オートまたはフルオートを選ぶ一つのポイントとなります。
ポイント③給湯能力
ガス給湯器は、一度にお湯を出すことができる能力を号数で表しています。
一般的に使用されている号数は、16号、20号、24号の3種類で、号数が大きいほど、多くのお湯を出すことができます。
号数の意味
号数は具体的に、1分間に水温+25℃のお湯を何リットル出すことができるかを表した数値で、24号の給湯器であれば、1分間に水温+25℃のお湯を24L出すことができる能力を備えているということになります。
号数を選ぶ基準
号数の選び方は、一度にお湯を使用する頻度に合わせた選択がおすすめです。一度に多くのお湯を使用することが想定される場面としては、夕方以降のお風呂とキッチンの同時使用が考えられます。
■参考:出湯量目安(1分間)シャワー 約10L/台所 約4L
シャワーと台所でお湯を同時使用した場合、1分間に合計で約14Lのお湯が出湯されます。
単純に16号~24号の給湯器を使用する場合は、2L~最大10L分の給湯能力を残しているということになります。しかし、水温や給水圧力、配管径などの諸条件が密接に関係するため、季節等によって給湯能力が制限される場合があります。
また参考として、下表を基準とした家族構成で選ぶことも一つの手段です。
■家族構成で選ぶ号数の基準
家族構成 | 使用頻度 | 号数 | 使い方 |
1人 | 1ヵ所での使用 | 10号 | スポット給湯 |
1人~2人 | 1ヵ所での使用 | 16号or20号 | シャワーor洗面orキッチン |
2人~3人 | 2ヵ所での使用 | 20号 | シャワー+キッチンor洗面 |
3人~4人 | 3か所での使用 | 24号 | シャワー+キッチン+洗面 |
ポイント④省エネ性
従来から使用されてきた従来型給湯器とは別に、ガス光熱費削減や環境性に配慮した排熱を再利用してお湯を作るエコジョーズ給湯器が主流になりつつあります。
特に新築住宅では、エコジョーズ給湯器を取り付けるケースが大半です。
エコジョーズは毎月のランニングコストを抑えることができる点が最大のメリットと言えます。
エコジョーズ給湯器の本体価格は、従来型より高くなりますが、毎月のランニングコストを含めて検討した場合、ご家庭の状況やガスの使用頻度によってエコジョーズ給湯器への交換がお得になる場合もあります。
■エコジョーズの特徴
①高効率:給湯熱効率が15%アップで、少ないガスの使用量で従来通りの同じ量のお湯が沸かせる
②節約:ガスの使用量が約15%節約でき、ランニングコストが削減できる
③環境性:CO2排出量約15%削減で地球環境に優しい
ライフスタイルの変化で給湯器交換する実例
年々進化する給湯器の機能や、時代の変化に伴うライフスタイルを考慮して、お風呂の給湯器の機種や機能などを見直す方が増えています。
下記は一例となりますが、ふろ給湯器の交換を検討する際の参考にしてみて下さい。
■ケース1:子供が独立後、夫婦生活へ戻り、交換を機に給湯専用タイプへ交換
夫婦二人の生活へ戻ると、お風呂に入る機会が減少傾向にあります。
そのため、おいだきなどの自動的な機能までは必要ないと考え、交換費用重視でグレードを下げるケースがあります。
■ケース2:冬場のお風呂が寒いため、暖房機能が付いた給湯暖房熱源機へ交換
冬場のお風呂が寒いため、入る前に温かくして入りたいなど、快適さを求めて熱源機にグレードアップするケースがあります。また浴室暖房機能は、ヒートショックを防ぐ効果があります。
※注)熱源機とは別に浴室暖房乾燥機の購入が必要です。
■ケース3:孫が遊びに来ることが増えたので、便利な機能のふろ給湯タイプ等へ交換
お孫さんが遊びに来るとお風呂に入る機会が多くなり、今までよりもお湯の使用量が増える傾向にあります。孫のためにも快適なお風呂を整えたいと、機能の充実を求めて多機能な給湯器へ交換されるケースがあります。
給湯器の費用相場
給湯器の交換では、以下3つの費用がかかり、単純に合計金額がかかる費用となります。
①給湯器本体価格
②標準工事費
③標準工事費以外の工事費(追加費用)
一般的に給湯器の機能が多機能(省エネ性含む)になればなるほど、給湯器本体の価格と工事費用が高くなる傾向にあります。
給湯器本体の価格(相場)
給湯器の交換では、ライフスタイルに合った選び方が理想ですが、同時に予算内で交換ができる給湯器選びも欠かすことができません。
しかし、10年に1度の買い物であるが故に、給湯器の価格に検討がつかない方が多く、予算が組めないこともあります。そのような場合は、まずは相場を知って無理なく交換できる範囲を決める方法も一つの手段です。
■従来型(非エコジョーズ)給湯器の価格相場
種類 | 号数 | 号数別価格帯 | 相場 | |
給湯専用 | 壁掛け型 | 16号 | 35,000~65,000円 | 63,000~
103,000円 |
20号 | 40,000~85,000円 | |||
24号 | 50,000~90,000円 | |||
据置き型 | 16号 | 75,000~100,000円 | ||
20号 | 85,000~125,000円 | |||
24号 | 90,000~150,000円 | |||
オート
給湯器 |
壁掛け型 | 16号 | 75,000~150,000円 | 90,000~
175,000円 |
20号 | 90,000~170,000円 | |||
24号 | 95,000~180,000円 | |||
据置き型 | 16号 | 80,000~160,000円 | ||
20号 | 100,000~180,000円 | |||
24号 | 110,000~210,000円 | |||
フルオート
給湯器 |
壁掛け型 | 16号 | 80,000~170,000円 | 105,000~
190,000円 |
20号 | 100,000~180,000円 | |||
24号 | 110,000~190,000円 | |||
据置き型 | 16号 | 90,000~180,000円 | ||
20号 | 120,000~200,000円 | |||
24号 | 130,000~220,000円 | |||
オート
熱源機 |
壁掛け型 | 16号 | 120,000~190,000円 | 140,000~
210,000円 |
20号 | 140,000~220,000円 | |||
24号 | 140,000~230,000円 | |||
フルオート
熱源機 |
16号 | 130,000~200,000円 | 150,000~
225,000円 |
|
20号 | 155,000~230,000円 | |||
24号 | 165,000~240,000円 |
■エコジョーズ給湯器の価格相場
種類 | 号数 | 号数別価格帯 | 相場 | |
給湯専用 | 壁掛け型
据置き型 |
16号 | 80,000~110,000円 | 85,000~
120,000円 |
20号 | 85,000~120,000円 | |||
24号 | 90,000~130,000円 | |||
オート
給湯器 |
壁掛け型 | 16号 | 95,000~160,000円 | 115,000~
210,000円 |
20号 | 110,000~180,000円 | |||
24号 | 120,000~200,000円 | |||
据置き型 | 16号 | 100,000~200,000円 | ||
20号 | 130,000~250,000円 | |||
24号 | 150,000~260,000円 | |||
フルオート
給湯器 |
壁掛け型 | 16号 | 100,000~190,000円 | 125,000~
250,000円 |
20号 | 120,000~200,000円 | |||
24号 | 130,000~220,000円 | |||
据置き型 | 16号 | 110,000~220,000円 | ||
20号 | 140,000~280,000円 | |||
24号 | 150,000~290,000円 | |||
オート
熱源機 |
壁掛け型 | 16号 | 130,000~220,000円 | 150,000~
240,000円 |
20号 | 150,000~240,000円 | |||
24号 | 160,000~260,000円 | |||
フルオート
熱源機 |
16号 | 140,000~230,000円 | 160,000~
255,000円 |
案外高いと思われた方もいらっしゃるかと思いますが、カタログ等に記載されている定価と価格相場を比較した場合、定価の50%~70%ほど値引きした価格が市場価格と言えます。また、給湯器の価格相場は年間を通して安定しており、大きく変動することはありません。
給湯器の標準工事費
■標準工事費相場 約35,000~70,000円
標準工事費とは、標準的な工事にかかる工事費用です。
また費用は、設置環境や見積もり項目の違い、使用する部材によって異なります。
給湯器の標準工事費以外の工事費
■標準工事費以外の工事費相場 約10,000~30,000円
標準工事費以外の工事費とは、上記の標準工事で定められている項目以外の工事にかかる費用です。一般的には見積もりの段階で計上されている工事費となりますが、その他に工事当日に想定外の作業が発生した場合にもかかる費用として計上されることがあります。
給湯器のことならプロの業者に相談
「機能を充実させたい」、「省エネに拘りたい」と思って、そろそろお風呂の給湯器を交換したいけれども、どれを選んだらいいのか分からないとお悩みお方は、迅速に対応してもらえるプロの業者へ相談することをおすすめします。
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